基礎知識

吸水ショーツとは?基本構造と特徴を徹底解説!


近年、女性の生理ケアアイテムとして注目を集めている「吸水ショーツ」。

一般的なナプキンやタンポンとは異なるアプローチで、より快適な生理期間を過ごすためのアイテムとして人気が高まっています。

吸水ショーツって何?」「どんな仕組みになってるの?」「本当に漏れないの?」など、まだ使ったことがない方にとっては疑問がたくさんあるかもしれません。

私たち吸水ショーツ研究所では、これまで数多くの製品を実際に使用し、その機能や使い心地を徹底的に比較検証してきました。
この記事では、その経験と知識を基に、吸水ショーツの基本的な概念から、気になる構造や仕組み、そして実際に選ぶ際のポイントまで、分かりやすく解説していきます。

吸水ショーツとは?まずは基本を理解しよう


「吸水ショーツ」とは、その名の通り、ショーツ自体が経血やおりものなどの水分を吸収し、保持する機能を備えた高機能アンダーウェアです。

従来のサニタリーショーツがナプキンの装着を前提としているのに対し、吸水ショーツは単体での使用、あるいはナプキンやタンポンと併用することで、より安心して快適に過ごせるように設計されています。

日本国内では特に2020年頃からその認知度が急速に向上し、現在では国内外の様々なブランドから、機能性、デザイン性、素材に至るまで、多種多様な吸水ショーツが登場しています。
選択肢が豊富になった一方で、「どれを選べば良いのか分からない」という声も聞かれるようになりました。

吸水ショーツの基本構造と吸収の仕組み

吸水ショーツがどのように経血を吸収し、漏れを防ぐのか、その仕組みを理解することは、製品選びの大きな助けになります。一般的な吸水ショーツは、複数の層が重なった特殊な構造になっています。

基本的な構造:3層~6層の特殊設計


多くの吸水ショーツは、少なくとも以下の3層構造を基本としています:

  1. トップ層(肌に触れる層):コットンや、といった肌触りが良く、通気性や速乾性に優れた素材が用いられます。肌への刺激を軽減し、サラサラとした着け心地を実現します。
  2. ミドル層(吸水体):特殊な吸水素材が使われており、経血をしっかり吸収してキープします。この層が複数枚重なっていることで、高い吸水性能を実現しています。
  3. バック層(防水層):防水加工された素材で、吸収した経血が外部に漏れ出すのを防ぎます。

高機能な製品になると、これらの基本層に加えて、抗菌層消臭層速乾層などが追加され、5層や6層構造になっているものも珍しくありません。

吸水のメカニズム:なぜ漏れないの?


吸水ショーツの最も重要な機能は、言うまでもなく「経血をしっかり吸収すること」と「外部に漏らさないこと」です。

トップ層で素早く水分を引き込み、ミドル層の吸水体がそれをキャッチし、バック層の防水布が最終的なバリアとなって衣類への染み出しを阻止します。

また、クロッチ部分(股部分)は通常のショーツよりも広めに設計されていることが多く、経血が横に広がっても漏れにくい構造になっています。

クロッチ部分の設計も重要で、通常のショーツよりも幅広であったり、お尻側まで長く設計されていたりすることで、体の動きや体勢の変化による経血の広がりにも対応しやすくなっています。

これらの設計と高機能素材の組み合わせにより、吸水ショーツはナプキンとは異なる快適な使用感と、高い安心感を提供しています

吸水ショーツの主な機能の特徴

吸水ショーツには、ブランドや製品ごとに様々な機能や特徴があります。
ここでは、特に注目すべき主要な機能を、私たちのレビュー経験も踏まえながら詳しく解説します。

吸水性能と防漏機能


吸水ショーツのメイン機能と言えば、やはり吸水性と防漏性です。
製品によって吸水量は異なりますが、一般的な目安は以下のようになります:

  • 昼用タイプ:約20~30ml(一般的な昼用ナプキン2~3枚分相当)
  • 夜用タイプ:約40~50ml(多い日用・夜用ナプキン相当)

昼用タイプの吸水サニタリーショーツの吸水量は20~30mlとされていますが、一般的な昼用ナプキンが5~10ml程度であることを考えると、かなりの吸水力があると言えます。


防漏機能については、単に防水素材を使用するだけでなく、クロッチ部分のデザインや形状も重要な要素です。

お尻まで広くカバーする形状の製品や、サイドにも吸水素材を配置した商品は、横漏れや後ろ漏れのリスクを大幅に軽減しています。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
防水面がお尻の後方までしっかりと設計されている商品は、夜間も漏れを気にせず安心して眠ることが出来るのでオススメです。

抗菌・消臭・防臭機能


経血を吸収するとなると、気になるのは「ニオイ」の問題ですよね。
多くの吸水ショーツには、抗菌・消臭・防臭機能が備わっています。

生地自体に抗菌・防臭効果のある繊維(銀イオン練り込み繊維など)を使用したり、後加工で抗菌剤や消臭剤(天然由来成分を含むものも)を塗布したりしています。

これにより、長時間着用した場合でも臭いの発生を抑え、衛生的に使用できるよう工夫されています。

特に梅雨時期や夏場など、臭いが気になりやすい季節には、この機能がより実感されます。

速乾性と通気性


従来のナプキンを使用する際の悩みの一つに「ムレ」があります。
吸水ショーツではこの問題を解決するため、速乾性と通気性が良くなるように色々な工夫がされています。

多くの製品では、吸水層と外側の層の間に通気層を設けたり、吸水した水分を素早く拡散させる素材を使用したりすることで、ムレを軽減し、快適に過ごせるよう設計されています。

特に夏場や運動時など、汗をかきやすいシーンでは、この速乾性と通気性の機能の差がよく分かります。

ユーザーからも「ナプキンを使っているときのようなムレ感がなく快適」「蒸れで痒くなることが減った」といった声が多く聞かれます。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
私自身、アクティブに動く日や運動する時は特に、ショーツ内の快適さがその日のパフォーマンスを左右すると感じています。汗をかいた時にショーツ内がじめっとしているとなんとなくずっと気持ち悪く、気になってしまいます。通気性の良い吸水ショーツは、そんな日の強い味方です。

肌触りとフィット感

デリケートゾーンに直接触れるものだからこそ、肌触りとフィット感は譲れないポイントです。

「ゴワゴワする」「肌がかぶれた」といった経験は避けたいですよね。

吸水ショーツは一般的に、肌に触れる部分に綿混素材やマイクロファイバーなど、肌に優しい素材を使用しています。

また、ウエスト部分や足口のデザインも様々で、ハイウエストタイプローライズタイプボクサータイプなど、好みや体型に合わせて選べるようになっています。

シームレス仕様のものは縫い目による肌への刺激が少なく、アウターにも響きにくいと好評です。

レース使いなど、デザイン性に優れた製品も増えており、「サニタリーショーツ」というイメージを払拭した、オシャレで機能的な下着として進化しています。

フィット感についても工夫が凝らされており、「程よい締め付け感」「ずれにくさ」などが特徴として挙げられます。

特に経血量が多い日は、ピッタリとフィットする適切なサイズを選ぶことが漏れ防止にも繋がります。
メーカーのサイズ表をしっかり確認したり、購入前にレビューをしっかり確認することで、より自分の体型に合ったものを選ぶことが出来ます。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
デリケートな時期だからこそ、肌触りには特にこだわりたいですよね。私のお気に入りはオーガニックコットン100%のものや、お腹周りや足回りの締め付け感が強くない吸水ショーツです。皆さんもぜひ色々な素材を試して「これだ!」という一枚を見つけてほしいです。

洗濯のしやすさと耐久性


繰り返し使うことが前提の吸水ショーツでは、洗濯のしやすさと耐久性も大切な機能です。

多くの製品は、予洗い(経血を水で洗い流す)をした後は、一般的な衣類と同様に洗濯機で洗うことができます。

また、耐久性については、適切なお手入れをすれば50~100回程度の洗濯に耐えられるよう設計されているものが多いです。

吸水層の素材や構造によっては、洗濯による吸水性能の低下が少ないタイプもあり、長く使い続けられるようになっています。

お手入れ方法が簡単で、耐久性が高い製品を選ぶことで、長期的なコストパフォーマンスも向上します。

吸水ショーツの使い方と適したシーン

吸水ショーツの基本的な使い方は非常にシンプル。
普通のショーツと同じように履くだけです。

ただし、どのようなタイミングで使うかによって、その効果を最大限に発揮できるかが変わってきます。
ここでは、吸水ショーツが特に役立つシーンを紹介します。

【シーン1】生理前のソワソワ期

「そろそろ来るかも…」という時期、ナプキンを付けるほどではないけれど不安…というときありますよね。

そんなときこそ吸水ショーツの出番です。
いつもの下着と変わらない履き心地で、もし突然生理が始まっても経血を吸収してくれるので安心して過ごすことが出来ます。

無駄にナプキンを使う必要もなくなり、経済的です。

【シーン2】経血量が多い日の安心サポート


今日はなんだか量が多いかも…」「長時間外出するから漏れが心配」という日は、ナプキンやタンポンと吸水ショーツを併用するのがおすすめ。

万が一、ナプキンからの横漏れや後ろ漏れがあっても、吸水ショーツがセーフティネットになってくれるので、白いボトムスを履くときでも安心です。

【シーン3】生理終わりかけの解放感


生理の終わりかけ、「もうほとんど出ていないけど、一応ナプキンをつけておく…」という日もあると思います。

そんな日こそ、吸水ショーツ1枚で解放感を味わってみませんか?
少量の経血なら十分対応できるので、ナプキンから解放される喜びをナプキンを使用した時より早めに感じられます。

【シーン4】おりもの対策として


吸水ショーツは生理期間だけでなく、日常的なおりもの対策としてもオススメです。

多くの女性が悩むおりものシートのズレやかぶれ使い捨てによる環境負荷などの問題を解決してくれます。

特に、おりものの量が多い方や、敏感肌でシートによる刺激が気になる方にとって、吸水ショーツは快適な日常をサポートしてくれます。

日常用として薄手タイプの吸水ショーツを選べば、通常の下着と変わらない着け心地でありながら、おりものをしっかり吸収してくれます。

「おりものシートを付け忘れた!」という心配もなくなりますし、バッグの中にいつもシートを常備しておく必要もなくなります。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
特に長時間の会議や外出時など、頻繁に交換が難しい状況でも安心して過ごせるのは大きなメリットです。私は仕事柄、トイレに頻繁に行くことが出来ないため、オリモノシートの交換を気にしなくて良いのは仕事に集中できて助かっています。

【シーン5】夜の寝る時に


夜間の就寝時は、寝返りなどで体勢が変わり経血が漏れやすくなるタイミングです。

特に経血量の多い日の夜は、ナプキンだけでは不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

そんな時こそ、吸水ショーツの出番です。

就寝時に特におすすめなのは、お尻までしっかりカバーする「夜用タイプ」の吸水ショーツがおすすめです。
約40〜50mlという高い吸水量で、横向きに寝たり寝返りを打ったりしても安心です。

また、夜間は特に「冷え」が気になる方は、保温機能付きの吸水ショーツでお腹や下半身の冷えを防ぎながら経血もケアできるため、より快適な睡眠をサポートしてくれます。

さらに、夜間のナプキン交換の手間が省けるのも大きなメリット。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
朝起きてシーツに経血が漏れてついてしまった経験は誰にもあると思います。ナプキン+吸水ショーツでその心配も軽減されるので、安心して眠ることが出来ています。

【シーン6】尿漏れ対策として


吸水ショーツは生理やおりものだけでなく、軽度の尿漏れ対策としても効果的なアイテムです。

産前産後や加齢によるちょっとした尿漏れに悩む女性にとって、吸水ショーツは従来の尿もれパッドに代わる快適な選択肢となっています。

くしゃみや咳、笑った時などに起こる「失禁」は、多くの女性が経験するものです。

特に出産経験のある方や40代以降の女性に多く見られますが、恥ずかしさから対策をためらう方も少なくありません。

最近の吸水ショーツなら、見た目は通常の下着と変わらずオシャレでシームレスタイプなどの薄型もあり、心理的な負担も軽減されます。

尿漏れ対策として使用する場合は、尿の量に合わせた吸水量の製品を選ぶことが重要です。

軽度の尿漏れであれば20〜30ml程度の吸水量があるタイプ、心配な方は夜用タイプの50ml程度の吸水量があるものを選ぶとより安心です。

また、尿のニオイ対策として、消臭機能が強化されたタイプを選ぶのもおすすめです。

【シーン7】旅行や災害時の備え

旅行先や非常時に生理用品の調達が難しい場合も、吸水ショーツがあれば安心です。

特に海外旅行では、現地で慣れない生理用品を探す手間が省けるのは大きなメリットです。

コンパクトに畳めるものも多いので、旅行バッグやポーチに1枚忍ばせておくと、いざというときに頼りになります。

【シーン8】スポーツや水辺のレジャー時

運動中や水着を着る機会があるとき、従来のナプキンでは不安や違和感を感じることがあります。

そんなときは適切な吸水量の吸水ショーツを選んで活用しましょう。

特に水泳時には専用の吸水水着や、水着の下に履ける薄手タイプの吸水ショーツもあるので、シーンに合わせて選ぶと良いでしょう。

吸水ショーツの様々なタイプの商品もある

吸水ショーツの認知度が高まるにつれ、各メーカーから多様なタイプの商品が登場しています。
目的に合わせて、様々なタイプの吸水ショーツを選ぶとより快適に過ごすことが出来ます。

吸水ショーツの形状が違うタイプ

吸水ショーツには様々な形状があり、それぞれに特徴や向いているシーンが異なります。

レギュラータイプ(ショーツタイプ)

レギュラータイプは最も一般的な形状で、多くのブランドで展開されています。

お尻をしっかり包み込む形状で、日常使いしやすいデザインが特徴です。

バランスの良い吸水範囲と快適な着用感から、初めて吸水ショーツを試す方におすすめのスタンダードな形状と言えます。

経血量によって、軽い日〜多めの日にも対応可能です。

ハイウエストタイプ


ハイウエストタイプは、お腹までしっかりカバーする形状で、お腹周りの冷え対策にもなります。
生理中の下腹部の冷えや痛みが気になる方に特におすすめです。

Pola(フリーフェムショーツ)は、ハイウェスト+生地に遠赤外線加工がされており、より温活に特化した商品となっています。
ユーザーからも「お腹まわりの冷えが改善された気がした」という声が寄せられています。

ローライズタイプ


ローライズタイプは、ウエストの位置が低く、ヒップハングのパンツにも対応しています。

若い世代を中心に、ファッションを楽しみたい方や締め付けが苦手な方に人気です。

見た目も普通の下着と変わらないため、生理用品を使っているという意識が薄れるメリットもあります。

ボクサータイプ


ボクサータイプは太ももまでカバーするため、経血量の多い日や夜用としてフィット感やホールド感に優れており、安心感があります。

また、ボクサータイプは肌と服の擦れを軽減する効果もあるため、夏場のむれ対策としても優れています。

タンガタイプ


タンガタイプはヒップのラインが美しく見え、薄手のパンツスタイルでも下着の線が目立ちにくいのが特徴です。

従来はタンガ型のサニタリーショーツは少なかったのですが、吸水ショーツの登場により、生理中でもより自由なファッションを楽しめるようになりました。

ただし、経血量が多い日や後ろ漏れが心配な方には、カバー範囲が広いタイプの方が安心です。

自分の体型やファッション、使用シーンに合わせて最適な形状を選ぶことが出来るようになったのも最近の吸水ショーツ事情です。

吸水ショーツのカラーやクロッチの色の違うタイプ

吸水ショーツは機能性だけでなく、カラーバリエーションも豊富です。
従来のサニタリーショーツといえば黒や紺色が主流でしたが、現在の吸水ショーツは様々なカラーが展開されています。


基本的なブラックやネイビー、ベージュはもちろん、淡いピンクやラベンダー、ミントグリーンなどのパステルカラー、さらに赤やオレンジなどの鮮やかな色まで、幅広い選択肢があります。

このように色が豊富になったことで、気分に合わせて選べるようになり、「生理中だからこそ、気分が上がる色を選びたい」というニーズにも応えています。

また、クロッチ部分(股部分)の色にもこだわった商品があります。

通常、吸水ショーツのクロッチ部分は経血が目立たないよう黒や紺などの暗い色が使われることが多いですが、あえて白い色や淡い色を使用したタイプもあります。

これは、経血の色や量の変化を確認したい方向けで、オリモノや経血の色や性状が分かりやすいため、体調管理の面でも役立ちます。

レースなどおしゃれや可愛さにこだわったタイプ


「生理用下着」というと地味なイメージがありましたが、最近の吸水ショーツはオシャレで可愛さにもこだわって作られています。

レース使いや刺繍、リボンなどの装飾が施されたものや、上下セットアップの吸水ショーツなども数多く登場し、下着としてのファッション性も高まっています。


こうしたデザイン性の向上は、「生理中だからこそ気分が上がるものを使いたい」という女性たちのニーズに応えたものです。

おしゃれな下着を身につけることで自己肯定感が高まり、生理期間中も前向きな気持ちで過ごすことが出来ます

シームレスタイプ

薄手の服やぴったりとしたパンツを履く際に気になるのが、下着のラインが透けることや浮き出ることですよね。

そんな悩みを解決してくれるのが「シームレスタイプ」の吸水ショーツです。

シームレスタイプは、縫い目を最小限に抑えたり、特殊な縫製技術を用いたりすることで、外からショーツのラインが見えにくくなっています。

特に足口や腰回りは無縫製や極細の縫い目で仕上げられており、ボディラインを美しく見せるデザインになっています。

また、素材面でも工夫が凝らされており、伸縮性に優れたマイクロファイバーや極薄の生地を使用することで、着用感が軽く、服にフィットするのが特徴です。

タイトなパンツやレギンス、ヨガウェアなどを着用する際にも安心して吸水ショーツを使用することができます。

シームレスタイプは通常、薄手の設計になっていることが多いため、経血量が少ない日や、おりもの対策として使用するのに適しています。

吸水ショーツの羽付ナプキン対応タイプ

経血量が多い日や長時間の使用では、吸水ショーツだけでは不安というケースもあります。

そんな時に便利なのが「羽付ナプキン対応」の吸水ショーツです。

これは、通常のナプキンの羽根部分を固定できる仕様になっており、吸水ショーツとナプキンを併用したい方におすすめです。

羽付ナプキン対応タイプは、ショーツのクロッチ部分とショーツ本体が縫い付けられていない(マチ)が付いていることで羽付ナプキンをしっかりと固定出来ます。

これにより、ナプキンのズレを防止し、漏れを防具ことでより安心して過ごすことができます。

特に活動量の多い日や就寝時には、この「ダブル防衛」が心強い味方になるでしょう。

また、経血量に応じて、軽い日は吸水ショーツのみ、多い日はナプキンと併用というように使い分けることもできます。

羽付ナプキン対応タイプは、ナプキンを併用したい方や、吸水ショーツ初心者の方にも特におすすめです。

吸水ショーツのメリット・デメリット

新しいアイテムである吸水ショーツには、従来の生理用品と比較してさまざまなメリットとデメリットがあります。

吸水ショーツを賢く選ぶために、改めてメリットとデメリットを整理しましょう。

メリット
  • 長時間使えて交換の手間が省ける
  • 持ち運びの必要がない
  • 環境にやさしい
  • 長期的に見れば経済的
  • 肌トラブルが軽減される可能性がある
  • 生理予測が難しいときの安心感
  • ナプキンのようなごわつき感がない
デメリット
  • 蒸れや臭いなどの衛生面や不快感が気になる
  • 経血の塊(レバー状)は吸収できない
  • 用途に合わせて吸収量など確認する必要がある
  • 吸水ショーツの洗濯や手入れが面倒
  • 商品機能やサイズのズレによっては漏れる可能性がある
  • 外出先でショーツの交換がしにくい
  • 着用時の履き心地(ゴワつき・締め付け感)が気になる
  • クロッチの色が暗いと健康管理(経血チェック)がしにくい
  • 初期費用がかかり、コスパが悪いものを選ぶと高くつく

メリット

長時間使えて交換の手間が省ける


吸水ショーツは、その優れた吸水力と保持力にあります。
従来のナプキンのように数時間おきに「交換しなきゃ!」と気を張る必要が減り、仕事や趣味、そして睡眠といった、あなたの時間にしっかり集中できるようになります。

持ち運びの必要がない

ショーツ自体が経血を吸収してくれるので、外出時にたくさんの替えナプキンやタンポンを持ち歩く必要がなくなります。生理用品でパンパンだったポーチもスリムになり、バッグの中も心も、もっと軽やかにお出かけを楽しめます。

環境にやさしい


使い捨てナプキンは、その多くがプラスチックや化学繊維を含み、焼却や埋め立てによる環境負荷が課題とされています。

洗って繰り返し使える吸水ショーツは、そんな使い捨てゴミを大幅に削減できる、地球に優しい選択。
私たち一人ひとりができる、身近でサステナブルなアクションなんです。

長期的に見れば経済的


吸水ショーツは1枚あたりの価格を見ると、使い捨てナプキンよりも高価に感じるかもしれません。
しかし、良質な製品を選び、適切なお手入れをすれば、洗濯して長期間(製品によっては1年以上)繰り返し使用できます
そのため、毎月ナプキンを買い続ける総費用と比較すると、長い目で見れば経済的な負担を軽減できる可能性が高いです。

肌トラブルが軽減される可能性がある

ナプキンによるムレや摩擦は、デリケートゾーンの肌トラブル(かゆみ、かぶれ、黒ずみなど)の大きな原因の一つです。
吸水ショーツは、通気性に配慮した素材や、オーガニックコットンといった肌への刺激が少ない天然素材を使用している製品が多く、これらの不快な症状を和らげ、肌トラブルを軽減してくれる可能性があります。

生理予測が難しいときの安心感


生理周期が不規則だったり、「そろそろかな…」と予測が難しい時期は、いつ始まるか分からないというだけでストレスを感じます。
吸水ショーツは、その吸収機能自体が「もしも」の時のセーフティネットになるため、こうした不安を和らげてくれます。
突然始まっても、ショーツが受け止めてくれる安心感は絶大です。

ナプキンのようなごわつき感がない


吸水ショーツは、ナプキンのようにショーツに「取り付ける」のではなく、ショーツそのものに吸収機能が一体化しています。
そのため、ナプキン特有のゴワつきや厚み、動いた時のズレやカサカサとした音といった異物感が格段に少ないのが特徴です。
薄手で体に心地よくフィットするデザインも多く、まるで普段の下着のような自然な履き心地で生理期間を過ごすことが出来ます。

デメリットまとめ

吸水ショーツには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。

蒸れや臭いなどの衛生面や不快感が気になる

長時間使用した場合のニオイの問題も指摘されており、特に抗菌・防臭・消臭機能が無い製品では気になるケースもあります。

経血の塊(レバー状)は吸収できない


いわゆる「レバー状」と言われるような塊状の経血は、表面に残ってしまい、完全に吸収しきれないことがあります。
これはナプキンでも同様ですが、吸水面の構造上、仕方がない部分でもあります。

用途に合わせて吸収量など確認する必要がある


吸水ショーツの吸水量は、製品によって本当に様々です。

ご自身の経血量(多い日、普通の日、少ない日など)や、使用したいシーン(日中、夜間、運動時など)を考慮せずに選んでしまうと、「吸水量が足りなくて漏れてしまった」ということも起こります。

吸水ショーツの洗濯や手入れが面倒


使い捨てナプキンと違い、吸水ショーツは使用後に必ず洗濯が必要です。
基本的には、①経血を水やぬるま湯で手洗い(予洗い)し、②その後洗濯機で洗うという工程が必要になります。
また、吸水体があるため、普通のショーツより乾きにくい傾向があるのも事実です。

商品機能やサイズのズレによっては漏れる可能性がある

「吸水ショーツだから絶対漏れない!」というわけではありません。
どんなに高機能な製品でも、ご自身の体型に合っていなかったり、サイズが適切でなかったりすると、ショーツと体の間に隙間ができてしまい、そこから漏れる可能性があります。
また、製品が持つ吸水量の限界を超えれば漏れてしまいます

外出先でショーツの交換がしにくい


もし外出先で吸水ショーツを交換する必要がある場合、使用済みのショーツをどうするか、という問題があります。
基本的には、中身の透けないビニール袋などに入れて持ち帰ることになりますが、これに抵抗を感じる方もいると思います。
また、公共のトイレなどで履き替えるため「ちょっと恥ずかしい…」「見られてないか心配」などと感じるかもしれません。

着用時の履き心地(ゴワつき・締め付け感)が気になる


吸水ショーツは、クロッチ部分に吸水体や防水布などの機能層が重ねられているため、どうしても普通のショーツよりは厚みが出やすい傾向があります。
製品によっては、その厚みがゴワつきとして感じられたり、フィット感を高めるためのゴムやカッティングが締め付け感に繋がったりすることもあります。

クロッチの色が暗いと健康管理(経血チェック)がしにくい

従来のナプキンと違って吸水体が白くないため、経血やオリモノの色や状態を確認しづらいという点も、体調管理の面ではデメリットとなります。

ひなた 34歳
ひなた 34歳
私は、オリモノや経血の色や状態を確認したいので、なるべくクロッチ面の色がグレーやクリーム色のショーツを選ぶようにしています。

初期費用がかかり、コスパが悪いものを選ぶと高くつく

吸水ショーツは、1枚あたり数千円するものが多く、洗い替えのために数枚揃えるとなると、初期投資はそれなりにかかります。
この「最初の出費」がネックで購入をためらう方もいるでしょう。

よくある質問と回答

吸水ショーツについて、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

吸水ショーツは洗って何回くらい使えますか?

適切なお手入れを行えば、通常は50〜100回程度使用できると言われています。製品によって耐久性は異なりますので、メーカーの情報を参考にしてください。吸水力が落ちてきたと感じたら交換時期かもしれません。

吸水ショーツだけで1日中過ごしても大丈夫ですか?

経血量が少ない〜普通の日であれば可能です。ただし、経血量が多い日は通常のナプキンやタンポンと併用することをオススメします。また、衛生面から考えても、長時間(8時間以上)の連続使用は避け、可能であれば1日に1回は交換するのが理想的です。

吸水ショーツは水着として使えますか?

通常の吸水ショーツは水着としての使用は想定されていません。ただし、水泳時専用の吸水水着や、水着の下に履ける薄手タイプの吸水ショーツも販売されています。用途に合わせた専用品を選びましょう。

吸水ショーツを使うとニオイが気になりませんか?

抗菌・防臭・消臭機能を持つ吸水ショーツも多く販売されています。また、長時間使用するとニオイが気になる場合もありますので、状況に応じて交換したり、予洗い+洗濯でしっかりと経血を落とすことも大切です。

洗濯機で他の衣類と一緒に洗っても大丈夫ですか?

事前にしっかりと経血を洗い流していれば、洗濯ネットに入れて他の衣類と一緒に洗濯しても問題ありません。ただし、経血が完全に落ちていないと他の衣類に色移りする可能性があるので、予洗いは丁寧に行いましょう。

本当に経血も吸収されるの?

はい、吸水ショーツは特殊な多層構造により、経血をしっかり吸収するよう設計されています。クロッチ部分(股部分)には高吸水性の素材が複数層重ねられており、一般的な昼用タイプで約20〜30ml夜用タイプでは約40〜50mlもの経血を吸収することができます。これは一般的な昼用ナプキン2〜3枚分、夜用ナプキン1枚分に相当します。

本当に漏れないの?

適切な吸水量の製品を選び、正しいサイズを着用すれば、その吸水容量内であれば漏れる心配は少ないです。吸水ショーツは防水シートのある製品が多いため、適切な範囲内の経血量であれば外に漏れ出すことはありません。特に夜用タイプはお尻の部分までしっかりカバーする設計になっており、就寝時の後ろ漏れにも対応しています。

吸水ショーツで生理ライフがもっと快適に


この記事では、吸水ショーツの基本的な概念から、その構造、機能、使い方、選び方のポイント、そしてメリット・デメリットに至るまで、吸水ショーツ研究所の知見と私の個人的な体験を交えながら徹底解説してきました。

吸水ショーツは、単にナプキンやタンポンに代わる新しい生理用品というだけでなく、女性が自身の体とより快適に向き合い、生理期間をより自由に、アクティブに過ごすための選択肢を広げてくれる画期的なアイテムです。

吸水ショーツの選び方としては、使用シーン、吸水量、素材やデザインをチェックすることがポイントです。自分の生理の状態やライフスタイルに合った製品を選ぶことで、より快適に使用できるでしょう。

まだ吸水ショーツを試したことがない方は、まずは1枚購入して、生理の終わりかけの日など、比較的リスクの低い日に試してみるのがおすすめです。

使ってみると、「こんなに快適だったとは!」と驚く方も多いのではないでしょうか。

吸水ショーツ研究所では、これからも様々な製品を実際に試し、そのリアルな使用感や特徴を比較検証し、皆さんにお届けしていきます。

この記事や私たちのレビューが、かつての私と同じように生理の悩みを抱える方にとって、吸水ショーツという素晴らしい選択肢に出会い、より快適な日々を送るための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

ぜひ、あなたにとっての「ベストな一枚」を見つけて、新しい生理ケアを体験してみてください。